週明け12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反発。終値は前営業日比0.67%高の3547.84ポイントだった。深セン成分指数は2.14%高の15161.52ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆3179億7900万元だった。
上海総合指数は高く寄り付いた後、上げ幅を拡大した。中国人民銀行(中央銀行)による預金準備率の引き下げを好感。人民銀は前週末9日、金融機関の預金準備率を15日付で0.5%引き下げると発表した。これにより、金融機関が貸し出せる長期資金が約1兆元増える見通し。ただ、上昇率1%を超える水準では指数が伸び悩み、後場に入ると上げ幅を縮小した。今週は2021年4−6月期国内総生産(GDP)など主要経済指標の発表が予定されていることもあり、上値を追う動きは勢いが限られた。
セクター別では、通信設備、ソフトウエアサービス、電子・ITや、化学肥料が高い。半面、航空・空港運営、保険、銀行がさえない。
A株市場では、2021年6月中間決算で純利益が前年同期の2倍超に上る見通しを示した通信設備大手の中興通訊(
000063)や、清華大学系ITサービス事業者の紫光(
000938)、証券会社の東方証券(
600958)がストップ高を付けた。自動車・電池メーカーのBYD(
002594)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)も大幅高。半面、ゲーム関連の完美世界(
002624)、宅配大手の順豊控股(
002352)、石炭株の中国神華能源(
601088)、航空大手の中国国際航空(
601111)、中国東方航空(
600115)が逆行安となった。
上海B株指数は0.87%高の262.50ポイント、深センB株指数は0.96%高の1240.08ポイントだった。