29日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。前場終値は前日比0.77％安の29043.02ポイントだった。中国企業指数は1.01％安の10754.19ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で764億4000万HKドル。

　ハンセン指数は小高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈み、下げ幅を拡大した。指数が先週末に心理的節目の29000ポイントを回復しただけに、あすの6月の中国製造業購買担当景気指数（PMI）を前に、利益確定売りが優勢。中国本土で上海総合指数が続落し、節目の3600ポイントを割り込んだことが嫌気されたほか、きょうは指数先物の最終売買日に当たるため、持ち高調整の売りも意識されたもよう。

　個別では、原油相場の下落を受けて石油メジャーのシノペック（00386）、ペトロチャイナ（00857）、CNOOC（00883）がそろって安い。医薬品通販事業者の阿里健康（00241）が4日ぶりに反落し、前日に5％超上昇したスポーツ用品大手の安踏体育用品（02020）も利益確定売りに押された。半面、火鍋チェーンの海底撈国際（06862）が8％超高と急伸した。今月7日からハンセン指数構成銘柄に加わった太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能（00968）、不動産管理会社の碧桂園服務（06098）が上昇した。

　29日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。前場終値は前日比0.95％安の3572.27ポイントだった。深セン成分指数は0.98％安の15002.14ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で6340億4700万元だった。

　上海総合指数は小安く寄り付き、ほどなくして心理的節目の3600ポイントを下回ると下げ幅をじりじりと拡大した。上海総合指数は前週末まで5日続伸していたために、前日に続き利益確定売りが出ているもよう。また、あす30日には6月の製造業購買担当景気指数（PMI）が発表される予定で、様子見ムードも広がっている。セクター別では、軍需関連がほぼ全面安。酒造や家具、自動車なども売られている。半面、繊維・アパレルや化学繊維などが堅調。観光・ホテルの一角なども買われている。

　上海B株指数は0.06％高の254.36ポイント、深センB株指数は0.48％安の1186.97ポイントだった。