24日の香港市場は方向感に乏しい相場か。前日のハンセン指数は3日ぶりに反落して終値は11日以来の高水準となっただけに、利益確定売りが出やすい状況。半面、前日の米株式相場でハイテク株が買われた流れが香港市場に引き継がれ、相場を支えそうだ。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が22日の議会証言で予防的な利上げ実施を改めて否定し、市場では金融緩和の縮小への警戒感が後退した。ただ、インフレの加速に対する懸念はくすぶり、積極的に上値を追う動きが広がりにくい。新疆ウイグル自治区での人権侵害や香港民主派への弾圧を巡る中国と欧米の対立も、売り材料として意識されるだろう。米商務省が23日、保利協キン能源(
03800)傘下企業など中国5社を実質的な禁輸措置対象に追加したと伝わった。
23日のNY株式相場は、ダウ平均が反落したものの、ハイテク株中心のナスダック総合は3日続伸。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。アジア保険会社のAIAグループ(
01299)や中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が香港終値を上回ったが、英金融大手HSBC(
00005)、中国政府系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)が下回って引けた。