週明け21日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比1.08%安の28489.00ポイントだった。中国企業指数は0.93%安の10547.86ポイント。メインボードの売買代金は概算で1573億HKドル。
ハンセン指数は前週末の米株安を引き継ぎ安く寄り付くと、終始マイナス圏でもみ合った。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ開始を前倒しするとの観測が強まる中、売り優勢で推移した。ブラード米セントルイス連銀総裁は18日、CNBCのインタビューで最初の利上げが2022年中になるとの見解を示した。16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示した23年の利上げ開始予想より早まる可能性があり、金融政策の早期正常化で株式市場への資金流入が細ることが意識された。もっとも、本土市場で上海総合指数が終盤にプラス圏に切り返したこともあり、後場後半には下げ幅をやや縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額の大きいHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)が売られ、指数を押し下げた。火鍋チェーンの海底撈国際(
06862)、電動工具大手の創科実業(
00669)、本土不動産株の龍湖集団(
00960)、中国スマホ大手の小米集団(
01810)の下げがきつい。半面、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)が5%超、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)と太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(
00968)が4%超の上昇。ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーが目標株価を引き上げた医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)が3営業日大幅に続伸した。
このほか、配当性向の引き上げを発表した通信キャリアのチャイナ・テレコム(
00728)が11%超の大幅高。2021年6月中間決算で純利益が前年同期比860%増の48億元に上る見通しを発表したアンガン・スチール(
00347)は4%超上昇した。半面、通販大手のJDドットコム(
09618)が反落。大規模セールイベント「618」の受注額が過去最高を記録したものの、利益確定売りに押された。