週明け21日の香港市場は売りが先行するか。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ開始を前倒しするとの観測が強まる中、投資家のリスク選好姿勢が弱まりそうだ。ブラード米セントルイス連銀総裁は18日、CNBCのインタビューで最初の利上げが2022年中になるとの見解を示した。16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示した23年の利上げ開始予想より早まる可能性があり、金融政策の早期正常化で株式市場への資金流入が細ることが意識されるだろう。
前週末のNY市場でダウ平均は533米ドル安と5日続落。足元で買われていた景気敏感株が大きく下げたほか、金融株なども売られた。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は反落した。19日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)、アリババ集団(
09988)がそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約160ポイント下回って寄り付くことになる。
きょうは中国本土で6月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)が発表される。5月は1年物と5月物がともに2020年5月から13カ月連続の据え置きだった。