連休明け15日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。前場終値は前営業日比0.76%安の28622.75ポイントだった。中国企業指数は0.87%安の10657.23ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で857億6000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。NY市場でS&P500が連日で最高値を更新した流れで買いが先行したものの、勢いは弱かった。台湾海峡や新疆ウイグル自治区の人権問題などを明記した主要7カ国首脳会議(G7サミット)の共同声明に中国は強く反発し、米中対立のさらなる激化に対する警戒感が重荷となった。あす16日に発表する5月の中国主要経済指標や、16日まで開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたい投資家は慎重な姿勢を強めたもよう。もっとも、28500ポイント付近では下げ渋り、終盤にはやや戻した。
セクター別では、火鍋チェーンの海底撈国際(
06862)、電動工具大手の創科実業(
00669)、中国政府系投資持ち株会の中国中信(
00267)、医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)の下落が目立った。一方、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)が約5%の大幅逆行高。同社の王伝福会長が小米集団(
01810)と自動車製造で提携することに言及したとの報道が材料視された。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)も高い。