11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。前場終値は前日比0.58%安の3589.75ポイントだった。深セン成分指数は0.62%安の14801.24ポイント3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆1211万3700元だった。
上海総合指数は小高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。前日に心理的節目の3600ポイントを回復した後とあって、今週末から始まる端午節連休を前に利益確定売りが重荷となった。中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が10日に「反外国制裁法」を可決したことを受け、中国と欧米諸国との対立の先鋭化も懸念されたもよう。指数は序盤に3600ポイントを割り込むと、その後は同節目を挟んだ一進一退の展開が続き、結局きょうの安値圏で引けた。
セクター別では、保険が全面安。証券、軍需、電子部品、通信が売られた。半面、鉄鋼、貴金属、石油、電力が堅調だった。
A株市場では、科大訊飛(
002230)が急落。同社がアプリ利用者の情報を不正に集めていたとの報道が嫌気された。大手LED用チップメーカーの三安光電(
600703)、炭輸送会社の大秦鉄路(
601006)、酒造の江蘇洋河酒廠(
002304)、貴州茅台酒(
600519)、張裕ワイン(
000869)も大幅安。半面、非鉄金属の中国アルミ(
601600)、石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、鉄鋼の本鋼板材(
000761)、アンガン・スチール(
000898)など素材・エネルギー関連や、BYD(
002594)、広州汽車集団(
601238)など自動車株の一角が逆行高を演じた。
上海B株指数は0.36%安の256.57ポイントと4日ぶりに反落、深センB株指数は0.03%安の1168.94ポイントと3日ぶりに反落した。