10日の香港株式市場で、ハンセン指数は7営業日続落。終値は前日比0.01%安の28738.88ポイントだった。中国企業指数は0.11%高の10716.28ポイント。メインボードの売買代金は概算で1340億3000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付き、中盤まではプラス圏の狭いレンジで推移。米長期金利の低下ときょうの中国本土相場の上昇が投資家心理を支え、買い戻しが先行した。ただ、心理的節目の29000ポイントが上値のめどとして意識され、次第に上げ幅を縮小。終盤にマイナス圏へ沈んで終えた。相互取引制度を通じた本土投資家による香港株売買は売り越しだった。米国の量的金融緩和の縮小(テーパリング)が市場の焦点となるなか、米5月消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間きょう夜に控え、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを見送ったもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が下げ、相場の重荷だった。外食大手の海底撈国際(
06862)は大幅に続落。5月の携帯端末用レンズセット出荷量が前月比19.7%減った舜宇光学科技(
02382)や、銀行株の中銀香港(
02388)も安い。半面、7日にハンセン指数構成銘柄に採用されたBYD(
01211)と信義光能(
00968)がともに大幅高。前日に続いて不動産株の上昇が目立ち、長江実業集団(
01113)、龍湖集団(
00960)、中国海外発展(
00688)が軒並み上げた。ハイテク株の小米集団(
01810)と美団(
03690)は反発した。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数0.04%安の7969.17ポイントと7営業日続落。BYDエレクトロニック(
00285)、閲文集団(
00772)、華虹半導体(
01347)の下げがきつい。一方、京東健康(
06618)は連日の大幅高だった。