10日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は7営業日ぶりに反発。前場終値は前日比0.30%高の28828.94ポイントだった。中国企業指数は0.31%高の10737.44ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で699億2000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付き、プラス圏の狭いレンジで推移。前日終値は5月24日以来の低水準だったとあって、買い戻しが優勢となった。米長期金利の低下ときょうの中国本土相場の上昇も投資家心理を支えた。ただ、心理的節目の29000ポイントが上値のめどとして意識され、一段と買い上がる勢いに乏しい。米国の量的金融緩和の縮小(テーパリング)が市場の焦点となるなか、米5月消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間きょう夜に控え、模様眺め気分も強い。
個別では、7日にハンセン指数構成銘柄に採用されたBYD(
01211)と信義光能(
00968)がともに大幅高。前日に続いて不動産株の上昇が目立ち、長江実業集団(
01113)、九龍倉置業地産(
01997)、龍湖集団(
00960)、中国海外発展(
00688)が軒並み買われた。スマートフォン大手の小米集団(
01810)は反発した。半面、海底撈国際(
06862)と阿里健康(
00241)が続落した。5月の携帯端末用レンズセット出荷量が前月比19.7%減った舜宇光学科技(
02382)も大幅安。英金融大手HSBC(
00005)はムーディーズによるシニア債格付け引き下げを嫌気する売りに押された。