9日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら6営業日続落。終値は前日比0.13%安の28742.63ポイントだった。中国企業指数は0.23%安の10704.75ポイント。メインボードの売買代金は概算で1163億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は前場に方向感を欠く展開となり、後場は小安く推移して終えた。米国の量的金融緩和の縮小(テーパリング)が市場の焦点となるなかで、米5月消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間10日夜に控えて見送りムードが広がった。もっとも、下値は限定的。前日のダウ平均の続落が嫌気された一方、ナスダック総合の3日続伸や米長期金利の低下が投資家心理を支えた。中国国家統計局が寄り付き後に発表した5月の物価統計はまちまちの内容。消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回った半面、生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)は市場予想を上回った。セクター別では金融と情報技術が下げた半面、エネルギーと医療・ヘルスケアが上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、ハイテク株の阿里健康(
00241)と小米集団(
01810)、美団(
03690)、アリババ集団(
09988)がそろって下落。スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)も売られた。半面、乳業大手の中国蒙牛乳業(
02319)が5%近く上げた。原油高を受け、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)が軒並み高。不動産株の上昇も目立ち、碧桂園服務(
06098)、中国海外発展(
00688)、恒基兆業地産(
00012)などが買われた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数0.11%安の7972.09ポイントと6営業日続落。