4日の香港市場は反発して始まるか。前日のハンセン指数は続落し、心理的節目の29000ポイントを割り込んで終えただけに、買い戻しが先行しそうだ。もっとも、米国で3日発表の5月ADP民間部門雇用者数や新規失業保険申請件数が市場予想を上回る強い結果となり、米長期金利が上昇して米株式相場の重荷となった。香港市場にもハイテク・グロース株売りが波及すれば、上値の重い展開となるだろう。
米連邦準備理事会(FRB)の量的金融緩和の縮小(テーパリング)を巡り、市場では日本時間きょう夜に公表される5月の米雇用統計が注目されている。結果を見極めたい投資家が積極的な売買を控える可能性がある。また、バイデン米大統領は3日、米国人による中国企業への株式投資を禁じる措置を拡大する大統領令に署名した。SMIC(
00981)や華為技術(ファーウェイ)など59社が対象となっており、米国と中国の対立先鋭化が一段と警戒されそうだ。
3日のNY株式相場は、ダウ平均が小幅ながら6営業日ぶりに反落。ハイテク株主体のナスダック総合も反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、国際金融銘柄のAIAグループ(
01299)とHSBC(
00005)、中国生保大手の中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った半面、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、保険株のAIAグループ(
01299)、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。