1日の香港市場は売りが先行か。中国政府が人民元相場の上昇をけん制する姿勢を鮮明にしたことで、中国本土系銘柄が売られ、相場を下押しする展開がありそうだ。前日のハンセン指数は終盤に切り返して小幅に続伸したものの、特段の買い材料は見当たらず、心理的節目の29000ポイントを割り込む場面があった。5月31日の米市場はメモリアルデーで休場だったとあって、積極的な買いを入れるムードは広がらないと予想する。

　中国人民銀行（中央銀行）は5月31日、外貨の預金準備率を6月15日付で2ポイント上げ、7％とすると発表した。元高圧力を緩和する狙いがあるとみられる。31日のオンショア人民元（CNY）は対米ドルで約3年ぶりの高値をつけ、5月の上昇率は1.74％に達している。

　重要イベントを前に様子見気分が強まる可能性がある。きょうは英IHSマークイットが5月の財新中国製造業購買担当者景気指数（PMI）を午前に発表するほか、大引け後に5月の米サプライマネジメント協会（ISM）製造業景況感指数が公表される。あすは米連邦準備理事会（FRB）が地区連銀経済報告（ベージュブック）を公表する予定。

　※5月31日（月)の米国市場はメモリアルデー（戦没将兵追悼記念日）のため休場。取引は6月1日(火)から再開される。

　※5月31日（月)の米国市場はメモリアルデー（戦没将兵追悼記念日）のため休場。取引は6月1日(火)から再開される。