週明け31日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前営業日比0.09%高の29151.80ポイントだった。中国企業指数は0.89%高の10889.12ポイント。メインボードの売買代金は概算で1522億3000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付いた後、マイナス圏に沈むと心理的節目の29000ポイントを割り込んだ。ただ、後場に入って中国本土市場の上昇を受け、ハンセン指数も上向きに転じ、節目を回復してプラス圏で引けた。米国が金融緩和を続ける一方で巨額の財政出動を打ち出し、世界経済の成長をけん引するとの見方が広がったほか、ナスダックが反発した流れからハイテク株に買いが入った。ただ、きょう発表された5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を小幅に下回ったことや人民元高を警戒する中国当局の発言、広東省での新型コロナウイルスのインド変異株による感染拡大が重荷となり上値は重かった。セクター別では、医療・ヘルスケアや情報技術が大きく買われた。必需消費財や素材もしっかり。半面、公共事業やコングロマリット、金融、通信などが下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、28日大引け後に決算を発表した美団(
03690)が10%超高。ハイテク株の小米集団(
01810)やテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)も高い。医薬品株の石薬集団(
01093)や薬明生物技術(
02269)、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)や火鍋料理チェーンの海底撈国際(
06862)も買われた。半面、金融株のAIAグループ(
01299)やHSBC(
00005)が安い。カジノ株の銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)、不動産投資会社の九龍倉置業地産(
01997)も下げた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.84%高の8104.35ポイントと反発。ERPシステム開発大手の金蝶国際ソフト(
00268)やオンラインゲーム大手のネットイース(
09999)が高い。一方、通信教育大手の新東方在線科技(
01797)や短編動画プラットフォーム運営会社の快手科技(
01024)が下げた。