27日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.18%安の29113.20ポイントだった。中国企業指数は0.07%安の10848.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で2505億HKドル。
ハンセン指数は前日に回復した心理的節目の29000ポイントを割り込んでスタート。相場が連日で約1カ月ぶり高値を更新していただけに、利益確定売りが先行。中国商務部が米国との通商交渉を担当する劉鶴副首相が米通商代表部(USTR)のタイ代表と電話協議したと発表したことや、本土市場で安く始まった上海総合指数がプラス圏に切り返したことを受け、下げ幅を縮めて節目を回復したものの、前日終値付近では上値が重かった。指数先物の最終売買日をあすに控え、持ち高調整の売りが警戒されたほか、来週31日は中国本土で4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の発表を予定していることもあり、後場はおおむね狭いレンジでもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、中国当局が金融持ち会社の新設を指示したとの報道を嫌気してIT大手のテンセント(
00700)が売られたほか、ネット関連株の美団(
03690)も安い。前日に急伸した海底撈国際(
06862)は利益確定売りが出た。21年1−3月期決算が予想下振れの阿里健康(
00241)が続落した。半面、1−3月期決算が予想を上回った中国スマホ大手の小米集団(
01810)が高い。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、香港不動産株の恒基兆業地産(
00012)、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)が買われた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.64%高の8123.88ポイントと3日続伸。半導体関連の華虹半導体(
01347)、SMIC(
00981)、ASMパシフィック(
00522)や、通信設備大手の中興通訊(
00763)が上げた半面、ソフトウエア関連の金蝶国際ソフト(
00268)、キングソフト(
03888)が軟調だった。