25日の香港市場は方向感に乏しい相場か。米長期金利が落ち着いた値動きとなった半面、中国が不動産バブルを警戒していると伝わった。前日の米市場では、長期金利の指標である10年物国債利回りが前週末比0.02%低い1.60%で終え、大型ハイテク株が軒並み買い戻された。
一方、中国では23日、当局が製鉄会社や非鉄金属会社などを招いた会合で、国際商品相場の上昇を隠れ蓑に価格のつり上げをしないよう指導した。翌日の中国市場で鉄鉱石相場が急落したことから、インフレ圧力が後退したとの見方が強まったもよう。ただ、中国人民銀行(中央銀行)など金融当局が不動産投機につながる銀行融資に目を光らせていると伝わっており、関連銘柄の売り材料となりそうだ。
24日のNY株式相場は、ダウ平均が3日続伸。ハイテク株中心のナスダック総合は反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)や中国生保大手の中国平安保険(
02318)が香港終値を上回ったが、アジア保険会社のAIAグループ(
01299)や中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。
なお、きょうはハンセンテック指数の構成銘柄である阿里健康(
00241)、キングソフト(
03888)が決算を発表する。