休場明け20日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反落。前場終値は前営業日比0.74％安の28382.02ポイントだった。中国企業指数は0.39％安の10613.27ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で992億5000万HKドルだった。

　ハンセン指数は安く寄り付いた後、終始マイナス圏でもみ合った。米株安に加え、休場だった前日やきょうの本土市場も軟調に推移したことから、リスクを回避する動きが優勢。19日に公表された4月の米連邦公開市場委員会（FOMC）議事録で、多くの委員が米国債など資産購入の縮小の議論を始める可能性を示唆していたことが分かり、金融緩和の縮小に対する警戒感も重荷となった。

　個別では、原油相場の下落を受けて石油メジャーのペトロチャイナ（00857）、シノペック（00386）、CNOOC（00883）がそろって安い。火鍋チェーンの海底撈国際（06862）、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業（02319）、ビールメーカーのバドワイザーAPAC（01876）の下げが目立った。半面、民営自動車メーカーの吉利汽車（00175）やネット関連株の美団（03690）が大幅逆行高を演じた。

　20日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。前場終値は前日比0.29％安の3500.86ポイントだった。深セン成分指数は0.19％高の14512.67ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5457億400万元だった。

　上海総合指数はマイナス圏で軟調に推移した。心理的節目の3500ポイントを下回る水準での値動きが目立ったが、かろうじて同水準を守って前場の取引を終えた。前日のNY市場でダウ平均やハイテク株比率の高いナスダック総合指数がともに下落したことが嫌気されたほか、中国の国務院（内閣に相当）が19日の常務会議で鉄鋼や石炭の価格高騰を抑制する措置を打ち出したことを受け、関連銘柄が売られて相場の重しとなった。セクター別では、鉄鋼と石炭がほぼ全面安となったほか、非鉄金属や化学繊維、石油も売られた。半面、保険が全面高となったほか、酒造や証券が買われた。

　上海B株指数は1.57％安の246.97ポイント、深センB株指数は0.58％安の1150.13ポイントだった。