30日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反落。終値は前日比1.97%安の28724.88ポイントだった。中国企業指数は2.03%安の10825.25ポイント。メインボードの売買代金は概算で1258億3000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付き、じりじりと下げ幅を広げる展開。前日終値は3月18日以来6週間ぶりの高値だっただけに利益確定売りが出やすかった上、中国本土相場が下落したことで幅広いセクターで売りが優勢となった。寄り付き前に発表された2021年4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は市場予想を下回った。中国金融当局がテンセント(
00700)など13社に金融業務の是正を指示したと伝わり、インターネット・プラットフォーム企業に対する監督強化が改めて意識されたもよう。結局、きょうの安値圏で終え、終値は21日以来の低水準だった。なお、中国本土の労働節(メーデー)連休に伴い、本土投資家が相互取引制度を通じて香港株を売買する「南向き取引」はきのうから5月5日まで休止している。
ハンセン指数では、大型金融株の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)が軒並み下げ、相場の重荷だった。カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が安い。ハイテク株の美団(
03690)とアリババ集団(
09988)、舜宇光学科技(
02382)も売られた。半面、石油株のペトロチャイナ(
00857)と英金融大手HSBC(
00005)が逆行高。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は大幅に続落し、2.20%安の8313.18ポイントだった。微盟集団(
02013)と京東健康(
06618)とキングソフト(
03888)、BYDエレクトロニック(
00285)の下げがきつい。一方、パソコン大手のレノボグループ(
00992)の上昇が目立った。