29日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.80%高の29303.26ポイントだった。中国企業指数は0.32%高の11049.88ポイント。メインボードの売買代金は概算で1197億4000万HKドル。
ハンセン指数は終日プラス圏で堅調に推移した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和的金融政策の維持が示唆されたことや、バイデン米大統領が施政方針演説で1兆8000億米ドル規模の格差是正計画などを打ち出したことが好感された。上海総合指数が後場に上げ幅を拡大したことも買い安心感につながった。一方、1−3月期決算などを手掛かりに個別物色の動きも見られた。
ハンセン指数構成銘柄では、バドワイザーAPAC(
01876)が4%超上昇したほか、AIAグループ(
01299)や銀河娯楽(
00027)も高い。サウジアラビアのムハンマド皇太子が国営石油会社、サウジアラムコの株式1%をエネルギー世界大手1社に売却する方向で協議していると明らかにしたことを受け、シノペック(
00386)やペトロチャイナ(
00857)も買われた。テンセント(
00700)は独占禁止法違反で当局が100億元超の罰金を科すことを検討していると伝わったが、株価への影響は限定的だった。半面、香港証券取引所(
00388)や中国建設銀行(
00939)が売られた。
この他では、2021年1−3月期決算で純利益が52.3倍に急拡大した北京汽車(
01958)が10%近く上昇。半面、BYD(
01211)が3%超下落。2021年1−3月期決算が市場予想を下回ったほか、証券各社が相次いで目標株価を引き下げたことが嫌気された。