週明け26日の香港市場は、前週末の米株高を受けた買いが先行か。バイデン米政権が富裕層に対するキャピタルゲイン課税を強化する方針が懸念されていたものの、共和党の反対などで大幅増税の実現性が低いとの見方が米国で広がった。香港でも投資家が運用リスクを取りやすくなり、好業績の銘柄を物色する動きが相場を押し上げると予想する。欧州では新型コロナウイルス感染抑制のための行動制限が徐々に緩和され始めている上、米原油先物相場の続伸も関連銘柄の買い材料となるだろう。
もっとも、前週末のハンセン指数は3日ぶりに心理的節目の29000ポイントを回復して終えただけに、買い一巡後は伸び悩む展開があり得る。50日移動平均線(23日終値時点で29173.73ポイント)を超える水準では短期的過熱を警戒する売りが上値を抑えそうだ。米長期金利の上昇も相場の下押し要因となる。
23日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)、保険大手の中国平安保険(
02318)などが香港終値を上回った。一方、中国本土銀行株の中国建設銀行(
00939)と交通銀行(
03328)、不動産株の中国海外発展(
00688)が下回って引けた。