22日の米株式市場で、中国ネット・IT株は総じて堅調。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比0.04％安の229.35米ドルと8営業日続落。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）は0.04％安の214.56米ドルと反落した。主な中国関連ネット・IT株の22日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：229.35米ドル（-0.04％）
　■百度（BIDU）：214.56米ドル（-0.04％）
　■トリップ・ドット・コム（TCOM）：38.33米ドル（+0.74％）
　■JDドット・コム（JD）：76.11米ドル（+0.52％）
　■ウェイボー（WB）：49.74米ドル（+0.51％）
　■ネットイース（NTES）：111.35米ドル（+2.22％）
　■モモ（MOMO）：14.77米ドル（+0.14％）
　■レンレン（RENN）：8.52米ドル（+6.90％）
　■新浪（SINA）：43.26米ドル（0％）
　■捜狐（SOHU）：18.67米ドル（+0.92％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：2.09米ドル（-0.95％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：18.61米ドル（+2.93％）

　22日のNY株式相場は反落。午前の取引では良好な決算発表が続いたことや、新規失業保険申請件数が強い結果となったことで主要3指数はおおむね堅調に推移したが、午後にバイデン米大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン課税を強化すると報じられたことで大きく上昇したグロース株を中心に利益確定売りが強まった。ダウ平均は一時420米ドル安まで売られ、321.41米ドル安(-0.94％)で終了。一時、0.15％高まで上昇したS&P500も1.19％安まで下落し、0.92％安で終了。ハイテク株主体のナスダック総合も0.47％高まで上昇後、0.94％安で終了し、3指数そろっての反落となった。マイクロン、ラム・リサーチが4-5％下落し、フィラデルフィア半導体株指数（SOX指数）は2.31％安の大幅反落となった。

　前週分の新規失業保険申請件数は54.7万件と市場予想の61.7万件を下回り、コロナパンデミック以降で最少を記録し、継続失業保険受給者数は、3万4000人減の367.4万人となった。前日引け後と寄り前に発表されたS&P500採用銘柄の決算は、35銘柄中31銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回った。決算を受けてAT&Tが4.2％高、ダナハー、HCAヘルスケアが2-3％高となった一方、利益が予想を上回ったダウ・インクが6.0％安、ラム・リサーチが4.2％安となった。引け後に決算を発表したインテルは時間外で約3％下落した。

海外市況

 指標                      寄値     高値     安値     終値    前日比  騰落率

 NYダウ                  33808.30 34160.34 33773.80 34137.31   316.01   0.93

 S&P500                   4128.42  4175.02  4126.35  4173.42    38.48   0.93

 NASDAQ                  13745.77 13951.35 13706.86 13950.22   163.95   1.19

 CME225先物              28585.00 28910.00 28405.00 28885.00   345.00   1.21

 FT100                    6895.29  6895.29  6895.29  6895.29    35.42   0.51

 DAX                     15179.91 15210.69 15071.78 15195.97    66.46   0.43

 為替（ドル/円）           108.07   108.28   107.85   108.07     0.00   0.00

 WTI先物                    62.39    62.56    60.86    61.35    -1.32  -2.11

 金（Gold）先物           1779.10  1798.40  1776.60  1793.10    14.70   0.83

 ※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。

　23日の香港市場は強弱材料が入り混じり、もみ合いか。新型コロナウイルス変異株の感染が拡大すれば世界景気の回復が遅れるとの警戒感が広がる一方、ワクチン接種の普及に伴う経済活性化への期待は根強い。決算発表が相次ぐなかで売買は個別銘柄の物色が中心になり、相場全体では方向感が出にくいと予想する。

　きょうは中国神華能源（01088）や華潤セメント（01313）などが2021年1−3月期決算を発表する。来週は香港証券取引所（00388）やHSBC（00005）や中国建設銀行（00939）、中国工商銀行（01398）などが決算発表を予定している。

　22日のNY株式相場は反落。午前は主要3指数がおおむね堅調に推移したが、午後に入りバイデン米政権が富裕層に対するキャピタルゲイン課税を強化すると報じられ、売りが膨らんだ。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は高安まちまち。中国インターネットサービス大手のテンセント（00700）、アジア保険会社のAIAグループ（01299）、乳業大手の中国蒙牛乳業（02319）が香港終値を上回った半面、大型銀行株のHSBC、中国建設銀行が下回って引けた。