20日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に3日続伸。終値は前日比0.10%高の29135.73ポイントだった。中国企業指数は0.06%安の11085.87ポイント。メインボードの売買代金は概算で1957億1000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、ほどなくして心理的節目の29000ポイントを割り込んだ。前日の米株安を嫌気し、リスクを回避する動きが先行。ただ、本土市場で安く始まった上海総合指数が一時プラス圏に浮上したこともあり、売り一巡後は下げ幅を縮小し、節目を回復した。習近平・国家主席がボアオ・アジア・フォーラムで行ったビデオ形式の基調講演で、「いかなる形式の新冷戦と対抗意識にも反対する」などと述べたことで、米中関係などに対する過度な懸念が後退したもよう。もっとも、積極的な買い材料が乏しい中、指数は方向感を欠き、大引けにかけておおむね前日終値を挟んでもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、火鍋料理チェーンの海底撈国際(
06862)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、香港不動産デベロッパーの長江実業集団(
01113)が高い。増資と転換社債の発行で100億米ドル調達すると発表した美団(
03690)は安寄り後に上昇に転じ、1.52%高で終えた。半面、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、本土不動産株の龍湖集団(
00960)、香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、スマホ部品大手の瑞声科技(
02018)、ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が売られた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は3営業日ぶりに反落し、0.42%安の8311.69ポイントだった。華虹半導体(
01347)、ASMパシフィック(
00522)、BYDエレクトロニック(
00285)の下げが目立った。半面、閲文集団(
00772)や海爾智家(
06690)が買われた。