20日前場の香港株式市場で、ハンセン指数はほぼ横ばい。前場終値は前営業日比0.42ポイント安の29105.73ポイントだった。中国企業指数は0.10%安の11081.43ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1321億1000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、ほどなくして心理的節目の29000ポイントを割り込んだ。前日の米株安を嫌気し、リスクを回避する動きが先行。ただ、本土市場で安く始まった上海総合指数がプラス圏に浮上したこともあり、売り一巡後は下げ幅を縮小し、節目を回復。習近平・国家主席がボアオ・アジア・フォーラムで行ったビデオ形式の基調講演で、「いかなる形式の新冷戦と対抗意識にも反対する」などと述べたことで、米中関係などに対する過度な懸念が後退したもよう。もっとも、積極的な買い材料が乏しい中、指数は方向感を欠け、序盤以降はおおむね前日終値を挟んでもみ合った。
個別では、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)と傘下の阿里健康(
00241)、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)が安い。半面、電動工具大手の創科実業(
00669)、香港不動産地場系銘柄の長江実業集団(
01113)と長江和記実業(
00001)、火鍋料理チェーンの海底撈国際(
06862)が買われた。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)は5営業日続伸した。