12日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前営業日比0.86%安の28453.28ポイントだった。中国企業指数は0.93%安の10874.83ポイント。メインボードの売買代金は概算で1607億HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈み、前場は下げ幅を広げた。中国の金融引き締めや米中対立の先鋭化に対する懸念が引き続き重荷。本土市場で上海総合指数が下げたことも投資家心理を悪化させた。ただ後場に入ると、下落率が1%を超える水準では下げ渋った。素材、一般消費財、工業の下げが目立つなど、全セクターで売りが優勢だった。
ハンセン指数構成銘柄では、浙江省当局に消費者の権利保護について指導を受けた吉利汽車(
00175)が7%安と大幅に続落した。中国当局の独占禁止法の取り締まりを懸念してハイテク株の美団(
03690)、小米集団(
01810)、テンセント(
00700)も売られた。保険株のAIAグループ(
01299)や香港証券取引所(
00388)も安い。半面、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が6.5%高。同社は11日に中国当局から独占禁止法違反で182億2800万元(約28億米ドル)の罰金を科されたと発表したが、悪材料出尽くし感から大きく買われた。21年1−3月期決算で純利益が10倍になる見通しを発表した瑞声科技(
02018)が12.7%上昇した。このほか、安踏体育用品(
02020)やCNOOC(
00883)なども買われた。