9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.92%安の3450.68ポイントだった。深セン成分指数も1.26%安の13813.31ポイントと反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6946億6700万元だった。
上海総合指数は終始軟調に推移した。安く寄り付いた後、じりじりと下げ幅を拡大。米商務省は8日、中国でスーパーコンピューターの開発を手掛ける企業や研究機関など7社・団体を「エンティティー・リスト」に追加した。バイデン米政権が同リストで中国企業に事実上の禁輸措置を適用するのは初めてで、米中対立の先鋭化が懸念された。一方、午前中に発表された3月の中国の消費者物価指数(CPI)は3カ月ぶりにプラスへ転じたほか、生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)も市場予想を上回ったが、相場への影響は限られた。
セクター別では、保険、通信キャリアが全面安。酒造、証券、銀行も売られた。半面、文化・エンターテインメント、観光・ホテルが堅調。
A株市場では、2021年1−3月期決算の赤字転落見通しを発表した宅配大手の順豊控股(
002352)がストップ安。前日に高かった鉄鋼メーカーの本鋼板材(
000761)、監視カメラシステムの杭州海康威視数字技術(
002415)、医薬品メーカーの上海復星医薬(
600196)が反落した。航空大手の中国東方航空(
600115)、中国国際航空(
601111)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)も安い。半面、非鉄金属の中国アルミ(
601600)が大幅に続伸したほか、コンテン大手の中国国際コンテナ(
000039)、家電量販店最大手の蘇寧易購集団(
002024)、ゲーム関連の奥飛娯楽(
002292)が買われた。
上海B株指数は0.24%安の247.48ポイントと6営業日ぶりに反落、深センB株指数は0.35%安の1135.55ポイントと続落した。