30日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続伸。終値は前日比0.84%高の28577.50ポイントだった。中国企業指数は0.71%高の11020.87ポイント。メインボードの売買代金は概算で1692億7000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を拡大。新型コロナウイルスのワクチン普及に伴う経済活動の正常化期待から前日のNY市場でダウ平均が2営業日連続で最高値を更新したことを好感。本土市場で朝方軟調だった上海総合指数が上昇に転じたことも安心感につながったほか、決算内容を手掛かりとした物色も活発だった。もっとも、今週末から始まる5連休を控え、上昇率が1%を超える水準では上値が重く、一段と買い上がる勢いは限られた。
ハンセン指数構成銘柄では、前日大引け後に2020年12月本決算を発表したニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)が大幅高。恒基兆業地産(
00012)、新世界発展(
00017)など香港不動産株が買われたほか、前日に急落したネット関連株の美団(
03690)が反発。半面、前日に高かった本土不動産株の中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)、国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)が利益確定売りに押された。
このほか、JDドット・コム(
09618)傘下の医薬品ネット通販大手の京東健康(
06618)が7%超の大幅高。2020年12月本決算で純損失は大幅に拡大したものの、転換社債(CB)の評価損などを除いた非GAAPベースの純利益が2.2倍に増加したことが材料視された。20年通期業績と21年1−3月期業績見通しを発表した自動車・電池メーカーのBYD(
01211)は朝方に一時前日比7%超安まで売られたが、小幅安で引けた。