30日の香港市場は方向感乏しい展開か。前日のNY市場で主要指数はまちまち。ダウ平均は朝方に167米ドル安まで下落したものの、98.49米ドル高と3日続伸して終了し、2日連続で最高値を更新した。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに反落。新型コロナウイルスのワクチン普及に伴う経済活動の正常化期待から主力株に買いが入った半面、米投資会社のアルケゴス・キャピタルとの取引に絡む損失を警戒して金融株が軟調した。強弱の材料が交錯する中、香港市場は今週末から始まる5連休を控えており、持ち高調整の売りが重荷となりそうだ。
一方、企業の決算発表がピークを迎えており、業績や見通しを手掛かりとする物色が相場を支えるだろう。前日大引け後に自動車・電池大手のBYD(
01211)や、医薬品のネット通販最大手の京東健康(
06618)が2020年12月本決算を発表した。きょうはインフラ建設大手の中国中鉄(
00390)、中国国有銀行の中国銀行(
03988)などが決算を発表する。
29日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、が香港終値を下回った半面、中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)、アリババ集団(
09988)などが上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約200ポイント上回って寄り付くことになる。