週明け29日の香港株式市場で、ハンセン指数はほぼ横ばい。終値は前営業日比0.01%高の28338.30ポイントだった。中国企業指数は0.21%安の10942.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で1903億3000万HKドル。
ハンセン指数は前週末の米株高を好感して前場はプラス圏での推移が目立ったが、後場はマイナス圏で軟調に推移した。前週末の米市場で投資会社のアルケゴス・キャピタルの取引にからみ野村やクレディ・スイスに多額の損失が生じたとの報道を受け、投資家の慎重姿勢が強まった。また、ウイグル族の人権問題を巡る欧米諸国との対立などが警戒されたほか、香港市場は4月2日からイースターと清明節の5連休に入るとあって、持ち高調整の売りも相場の重しとなった。一方、2020年12月本決算の発表がピークを迎えており、決算内容を手掛かりに個別物色の動きが強まった。指数は大引けにかけて徐々に下げ幅を縮小し、前週末終値付近まで戻してきょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、龍湖集団(
00960)や中国海外発展(
00688)など本土不動産株が買われたほか、交通銀行(
03328)やシノペック(
00386)も高い。半面、美団(
03690)が7%超下落。阿里健康(
00241)も売られた。
この他では、国営新華社が新エネルギー車産業の「バブル操作」に対して高度な警戒を維持する必要があるとし、名指しされた中国恒大新能源汽車(
00708)が7%近く下落した。きょう香港市場に上場したビリビリ(
09626)は公開価格を1%下回る800HKドルで初日の取引を終えた。