週明け29日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。前場終値は前営業日比0.33％高の28431.35ポイントだった。中国企業指数は0.20％高の10988.17ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1042億3000万HKドル。

　ハンセン指数は小安く寄り付いた後、ほどなくプラス圏に浮上したが、上値は重かった。ワクチン接種の進展による経済活動正常化期待や過度なインフレ懸念の後退を受け、前週末のNY市場でダウ平均とS&P500がいずれも終値で過去最高値を更新したことなどが好感されたものの、ウイグル族の人権問題を巡る欧米諸国との対立などが警戒された。また、香港市場は4月2日からイースターと清明節の5連休に入るとあって、持ち高調整の売りも相場の重しとなったもよう。

　個別では、龍湖集団（00960）や中国海外発展（00688）など本土不動産株が高い。シノペック（00386）も買われた。半面、美団（03690）が7％超下落。吉利汽車（00175）や阿里健康（00241）も売られた。

                                 引値    前日比    騰落率 (%)

 ハンセン指数                 28431.35     94.92      0.33

 中国企業指数                 10988.17     22.11      0.20

 レッドチップ指数              4204.73     77.73      1.88

 GEM指数                        134.28     -3.02     -2.20

　週明け29日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前営業日比0.79％高の3445.40ポイントだった。深セン成分指数も0.69％高の13865.02ポイントと3営業日続伸。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5078億7600万元だった。

　上海総合指数は序盤に前日終値を挟んでもみ合った後、上げ幅を拡大。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むにつれて経済活動が盛んになるとの見方から、相場の先高観が根強い。一方、市場のインフレ期待が高まれば各国の中央銀行が緩和に大きく傾いていた金融政策を巻き戻すとの懸念もくすぶり、朝方に指数が下げに転じる場面があった。しかし心理的節目の3400ポイントが下値支持線として意識され、下値を売り込む動きは限定的。中国国家統計局が27日に発表した2021年1−2月の工業企業の税引き前利益が前年同期比178.9％増となり、買い安心感につながったもよう。

　セクター別では、公共事業と運輸、セメントが上げた半面、通信と保険が軒並み安となった。

　上海B株指数は0.37％高の244.40ポイントと3営業日続伸、深センB株指数は1.14％高の1123.28ポイントと続伸した。