25日の香港市場は軟調に推移するか。前日のNY市場でナスダック総合指数が2%安と大幅に続落したことを嫌気し、香港市場でもハイテク・グロース株への売りが警戒されそうだ。四半期末が近づく中、持ち高調整で高PER銘柄売りが勢いづいているとの見方が出ている。また、米証券取引委員会(SEC)は24日、監査基準を満たさない外国企業を米市場から締め出す規制の導入を開始したことを明らかにした。米市場に上場する中国企業を標的にした措置とみられ、アリババ集団(
09988)や百度(
09888)などの米国預託証券(ADR)は軒並み急落した。
24日大引け後にIT大手のテンセント(
00700)が2020年12月本決算を発表した。市場予想を上回る内容だったが、「ポジティブサプライズにはならなかった」(『香港経済日報』)と指摘されている。業績発表会で経営陣が中国当局と面会したことを認めたことを受け、独占行為に対する締め付け強化など、監督・管理面のリスクが意識される可能性がある。時価総額の大きいテンセントの値動きがきょうの相場の大きく影響しそうだ。
もっとも、ハンセン指数は前日まで大幅に4日続落し、2カ月半安値で終えただけに、自律反発を狙った買いが下値を支えそうだ。決算発表が本格化する中、業績を手掛かりとした物色も引き続き活発となるだろう。きょうは瑞声科技(
02018)や農夫山泉(
09633)などが決算を発表する予定。