24日の香港市場は、世界的な新型コロナウイルス感染の再拡大を警戒する売りが先行か。世界保健機構(WHO)が世界の多くの地域で感染力の強いコロナ変異株の新規感染が拡大しているとしたことで、経済活動の正常化期待が後退しそうだ。英アストラゼネカが米国で実施したワクチンの臨床試験について米当局が23日、不完全なデータが提供された可能性があると指摘したこともネガティブ材料。米原油先物相場の大幅反落は関連銘柄の売りを誘うだろう。
もっとも、値ごろ感が強まった銘柄が買われ、下値を支える展開がありそうだ。前日のハンセン指数は3営業日続落し、1月29日以来の安値を付けただけに、自律的反発を見込む買いが入りやすい。
23日のNY株式相場は、欧州のコロナ感染拡大が嫌気され、ダウ平均とナスダック総合がともに反落した。ドイツでは都市封鎖(ロックダウン)が4月18日まで延長され、フランスでは人口の3分の1近くが土曜日から1カ月のロックダウンに入った。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)が香港終値を下回った半面、香港公益株の中電控股(
00002)とホンコン・チャイナガス(
00003)、本土保険株の中国平安保険(
02318)が上回って引けた。