16日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買いが先行するか。前日のNY市場でダウ平均は史上最高値を更新して終了。昨年8月以来の7連騰を記録した。前週に米政府の追加経済対策が成立し、現金給付がスタートする中、週末の航空旅客数が1年前を上回ったことなどで、経済活動正常化への楽観的な見方が強まった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も反発した。前日の香港市場で美団(
03690)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)などの売りが重荷となったが、米長期金利の上昇が一服したことでネット関連株を買い戻す動きが波及すれば地合いの改善につながりそうだ。
もっとも、心理的節目の29000ポイントが上値抵抗と意識され、買い一巡後は上値の重荷展開になりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)が16−17日に開かれ、その結果を見極めたい投資家は様子見姿勢を強める可能性がある。一方、決算発表が増える中、業績を手掛かりとした個別物色が引き続き活発となるだろう。
15日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った。一方、英金融大手HSBC(
00005)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を130ポイント超上回って寄り付くことになる。