11日の香港市場は上値の重い展開か。米追加経済対策が成立見通しとなったことや、前日のNY市場でダウ平均が2週間ぶり高値を更新した流れを受け、買いが先行しそうだ。ただ、ハイテク株比率の高い米ナスダック指数が小反落で終えたことから、香港市場で前日に反発したグロース(成長)株への売りが再び強まり、相場の重しとなる可能性がある。ハンセン指数は引き続き節目の29000ポイントが上値抵抗として意識されそうだ。
10日の香港株の米国預託証券(ADR)は、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を80ポイント超上回って寄り付くことになる。
一方、前日大引け後に発表された2月の中国金融統計は、マネーサプライM2、融資増加額、社会融資総量がそろって市場予想を上回り、相場の支援材料になりそうだ。業績や見通しを手掛かりとした取引も引き続き活発となるだろう。きょうは通信キャリア大手のチャイナ・ユニコム(
00762)や中国通販大手のJDドット・コム(
09618)などが決算を発表する予定。