■中遠海運控股（01919/601919）：2020年12月本決算（中国会計基準）の速報値は純利益が前年比46.8％増の99億2700万元だった。非経常損益を除いた純利益は95億9300万元で、前年の6.1倍に達した。

■吉利汽車（00175）：2021年2月の新車販売台数（50％出資の合弁事業が販売するLynk & Coブランド車を含む）が前年同月比265％増の7万7221台だった。前月比では51％減。

■チャイナ・テレコム（00728）：きょう2020年12月本決算を発表する。ファクトセットがまとめた直前の市場コンセンサス予想は売上高が3885億8300万元、純利益が210億3300万元。

　9日の香港市場は反発スタートか。前日のNY市場でダウ平均が306米ドル高と続伸。1兆9000億米ドルの追加経済対策の成立見通しやワクチン普及による経済活動の早期正常化期待を受けて景気敏感株が買われた。ハンセン指数は前日まで大幅に3営業日続落し、終値は1月29日以来、約5週ぶり安値で終えただけに、買い戻しが先行しそうだ。

　もっとも、景気回復を見込み、8日の米債券市場では長期金利が一時1.6%台に上昇した。米長期金利の上昇を受けて割高感の強いハイテク株が売られ、香港市場にも高PER銘柄の持ち高整理を目的とする売りが波及しそうだ。中国本土マネーの流出も気掛かり。前日に本土から相互取引を通じて香港株を売買する「南向き資金」は132億HKドルの売り越しとなり、単日の売越額は史上2番目の大きさとなった。

　同日の香港株の米国預託証券（ADR）は、国際金融株のHSBC（00005）やAIAグループ（01299）、中国国有銀行の中国建設銀行（00939）などが香港終値を上回った半面、ネット関連のテンセント（00700）、アリババ集団（09988）が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を120ポイント超上回って寄り付くことになる。

　8日の米株式市場で、中国ネット・IT株は軒並み安。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比3.08％安の226.69米ドルと反落。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）も11.10％安の232.68米ドルと反落した。主な中国関連ネット・IT株の8日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：226.69米ドル（-3.08％）
　■百度（BIDU）：232.68米ドル（-11.10％）
　■トリップ・ドット・コム（TCOM）：39.17米ドル（-1.43％）
　■JDドット・コム（JD）：85.36米ドル（-5.80％）
　■ウェイボー（WB）：51.77米ドル（-4.09％）
　■ネットイース（NTES）：102.08米ドル（-5.71％）
　■モモ（MOMO）：15.94米ドル（-3.57％）
　■レンレン（RENN）：7.42米ドル（+13.98％）
　■新浪（SINA）：42.94米ドル（-0.49％）
　■捜狐（SOHU）：17.42米ドル（-5.17％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：2.26米ドル（-5.44％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：25.32米ドル（-3.17％）