5日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ、続落して始まるか。米長期金利の上昇を受け、ハイテク株を中心に売りが出そうだ。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は米紙『ウォールストリート・ジャーナル』主催の討論会で、足元の長期金利の上昇に対して静観の姿勢を示したほか、一部で期待された資産購入額の増額の可能性に言及しなかった。発言は市場の失望を誘い、同日の米債券市場では10年物国債の利回りが一時1.55%まで上昇した。
中国では全国人民代表大会(全人代、国会に相当)がきょうから11日まで開かれる。今年の成長目標や長期的な経済政策を確認したい投資家が積極的な売買を見送る可能性がある。一方、原油先物相場の大幅上昇は関連銘柄の買い材料となりそうだ。決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色も引き続き活発だろう。
4日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって3日続落。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やテンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)などの大型株が総じて香港終値を下回った。ただ、生保大手の中国平安保険(
02318)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)は上回って引けた。