3日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に反発。終値は前日比2.70%高の29880.42ポイントだった。中国企業指数は2.68%高の11666.24ポイント。メインボードの売買代金は概算で1850億2000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付いた後、徐々に上げ幅を拡大した。IHSマークイットが発表した2021年2月の香港の購買担当者景気指数(PMI)が50.2となり、3カ月ぶりに景況感の分かれ目である50を上回ったことが好感されたほか、中国では4日に全国政治協商会議が開幕し、翌5日には国会に当たる全国人民代表大会(全人代)が開幕する予定で、政策支援などが期待される銘柄に買いが入った。中国本土市場の上昇も投資家心理を強気に傾けた。
ハンセン指数構成銘柄では、マカオ当局がカジノ施設に入場する際の新型コロナウイルスPCR検査の陰性証明書の提示をきょうから免除したことを受け、サンズ・チャイナ(
01928)や銀河娯楽(
00027)が大きく買われたほか、中国工商銀行(
01398)や中国建設銀行(
00939)など銀行株の上昇も目立った。半面、出資先企業のワクチン接種後に60代男性が死亡したと伝わり、中国生物製薬(
01177)が売られた。
この他では、鋼材価格の上昇を受けてアンガン・スチール(
00347)や重慶鋼鉄(
01053)が大幅高となったほか、景気回復とインフレ進行で商品価格が上昇するとの見方から、五鉱資源(
01208)や洛陽モリブデン(
03993)なども買われた。半面、中国国家エネルギー局が2日夜に公表した風力・太陽光発電の政策案について、発電事業者の業績悪化につながるとの見方が市場で広がり、龍源電力(
00916)などが売られた。