3日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に反発。終値は前日比1.95%高の3576.90ポイントだった。深セン成分指数も1.23%高の14932.39ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8631億8500万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いたものの、ほどなくして切り返すと、ほぼ一本調子で上げ幅を拡大した。前日に中国銀行保険監督管理委員会の郭樹清・主席が記者会見で各国の金融緩和による副作用などに言及したことで利上げへの警戒感が地合いを悪化させたが、きょうは流動性引き締めへの懸念が後退。政府系金融紙『中国証券報』の一面記事で対象を絞った預金準備率の引き下げに触れたことが好感された。「両会」(全国政治協商会議・全国人民代表大会)の開幕を前に政策期待も買いを支え、指数はきょうの高値圏で引けた。
セクター別では、鉄鋼、銀行、保険、航空・空港運営が全面高となるなど、ほぼすべてのセクターで買いが優勢だった。
A株市場では、鉄鋼メーカーのアンガン・スチール(
000898)がストップ高を付けたほか、同業の宝山鋼鉄(
600019)も9%超の上昇。格安航空の春秋航空(
601021)や、金融株の招商銀行(
600036)、中国建設銀行(60193)、新華人寿保険(
601336)が大きく買われた。半面、主要株主による一部保有株式の売却計画を発表した風力発電設備メーカーの新疆金風科技(
002202)が安い。家電量販店最大手、蘇寧易購集団(
002024)は3日ぶりに反落。張近東会長などによる一部保有株式の譲渡を巡り、今後の支配権について深セン証券取引所が懸念を示したことが嫌気された。
上海B株指数は1.39%高の249.16ポイント、深センB株指数は2.38%高の1125.08ポイントとともに反発した。