3日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.20%高の29307.46ポイントだった。中国企業指数は0.37%高の11651.84ポイント。メインボードの売買代金は概算で2210億4000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。前日に心理的節目の29000ポイントを回復し、約1週間ぶり高値を付けただけに、利益確定売りが相場を押し下げた。中国人民銀行(中央銀行)によるきょうの公開市場操作が4営業日ぶりに吸収超過となり、春節前の流動性緩和に対する期待が後退したもよう。もっとも、29000ポイントに近づく水準では底値が堅く、後場に入るとおおむね小安い水準でもみ合ったが、大引け間際にプラス圏に乗せた。
ハンセン指数構成銘柄では、ネット関連株の美団(
03690)、テンセント(
00700)が大幅に続伸したほか、寄り付きから安かったアリババ集団(
09988)が大引け直前にプラス圏へ急浮上。同社の張勇会長は業績説明会で傘下金融会社、アントグループの事業の先行きと上場計画の再開について「重大な不確実性がある」と説明したが、外電が最新情報として「アントが当局と合意した」と伝えたことが手掛かりとなったもよう。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、石油メジャーのCNOOC(
00883)、豚肉大手の万洲国際(
00288)も高い。半面、前日に急伸した医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が反落。香港不動産株の恒隆地産(
00101)、ビールメーカーのバドワイザーAPAC(
01876)、第三者割当増資を発表した医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)などが売られた。
このほかでは、自動車メーカーのブリリアンス・チャイナ(
01114)が13.52%高と急伸。中国国有自動車大手の中国第一汽車集団がブリリアンス・チャイナを買収し、非公開化する方向で検討しているとの報道が材料視された。前引け後に20年10−12月期決算を発表したPC世界大手のレノボグループ(
00992)は4.63%高で終えた。