28日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に3日続落。終値は前日比2.55%安の28550.77ポイントだった。中国企業指数は2.72%安の11334.03ポイント。メインボードの売買代金は概算で2698億8000万HKドル。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ、心理的節目の29000ポイントを割り込んで寄り付いた。序盤は節目水準を回復する場面もあったが、勢いは続かず、その後はじりじりと下げ幅を拡大した。前日のNYの市場でダウ平均とハイテク株比率の高いナスダック総合指数がそろって今年最大の下げ幅を記録したことが嫌気されたほか、新型コロナの感染拡大で世界的な景気の冷え込みに対する警戒感が重荷となった。本土株安も地合いを冷やし、リスクオフの動きが広がった。終値は1月15日以来、約2週間ぶり安値を付けた。
ハンセン指数構成銘柄では、電動工具大手の創科実業(
00669)が7%超下げた。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、アジア生保のAIAグループ(
01299)も大幅安。医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)が2020年12月本決算の増益見通しを発表したが、4日続落した。半面、ビールメーカーのバドワイザーAPAC(
01876)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、香港地場系銘柄の香港鉄路(
00066)、九龍倉置業地産(
01997)、ハンセン銀行(
00011)が逆行高を演じた。
このほかでは、フランスの自然派コスメブランド、ロクシタン(
00973)が大幅に反落。20年10−12月の売上高の落ち込み幅が7−9月期に比べ大幅に縮小したことを好感して前日は24.61%高と急伸したが、米国法人が破産法申請を行ったことが明らかになり、きょうは売りが膨らんだ。転換社債(CB)の発行で67億HKドルを調達すると発表した香港航空大手のキャセイ・パシフィック(
00293)や、株主割当増資計画を発表したアパレル大手のエスプリ(
00330)も売られた。