27日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は小反発。前場終値は前日比0.21%高の29454.02ポイントだった。中国企業指数は0.25%高の11724.14ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1565億3000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、前日終値を挟んだ一進一退の展開。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表や、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を控え、相場は方向感に乏しかった。このところの上昇を受けて相場が30000ポイント手前で推移しており、利益確定売りが引き続き重荷となる半面、主要国の金融緩和継続を背景に株式市場の先高観が根強い中、前日の大幅反落で押し目買いが入った。中国本土から相互取引制度(ストックコネクト)を通じた香港株の売買は前場で140億HKドル超の買い越しとなり、本土マネーの流入が引き続き投資家心理を支えた。
個別では、石油メジャーのCNOOC(
00883)、ビール大手のバドワイザーAPAC(
01876)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)、チャイナ・ユニコム(
00762)の上昇が目立ったほか、ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)が高い。同社傘下の金融会社、アント・グループの株式新規公開(IPO)が再開する可能性について、中国人民銀行(中央銀行)の易綱行長は「法律のプロセスを順守すれば、良い結果になる」との見解を示したと報じられている。半面、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、医薬品受託の薬明生物技術(
02269)、生活関連サイト運営大手の美団(
03690)など、足元で買われていた銘柄が下げた。