週明け25日の香港市場は前週末終値付近でもみ合いか。バイデン米政権による大型経済対策の先行き不透明感が意識されるものの、主要国の金融緩和継続を背景に相場の先高観は根強い。米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)が26−27日にかけて開かれ、その後にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が記者会見を開くとあって、結果を見極めたい投資家は様子見姿勢を強めるだろう。一方、個別銘柄の業績見通しや決算速報値の発表を受け、個別物色が活発となりそうだ。
香港と中国本土市場との相互取引制度(ストックコネクト)を通じた資金流入規模が材料視されるだろう。前週の前半は中国本土の投資家による買越額が膨らんでハンセン指数を押し上げる要因となったが、週末25日には今年初めて買越額が100億HKドルを下回った。もっとも、「リスク分散やリターン追求を考慮すれば、本土からの資金流入は変動があるものの、急減は考えにくい」(香港経済日報)との見方が出ている。
22日のNY株式相場はダウ平均が続落。バイデン米大統領が提案する1.9兆米ドルの追加経済対策に反対する声が与党・民主党内からも上がったことで、法案早期成立の不透明感が強まった。一方、財政刺激策への依存が低いハイテク株は堅調。ハイテク株主体のナスダック総合は4日続伸し、3日連続で史上最高値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)、アジア保険会社のAIAグループ(
01299)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が香港終値を上回った半面、石油株のCNOOC(
00883)、医薬品株の石薬集団(
01093)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が下回って引けた。