14日の香港市場は値固めの展開か。ハンセン指数は前日に4営業日ぶりに小反落したものの、約1年ぶり高値圏まで上昇してきただけに、利益確定売りが引き続き出やすい状況にある。原油相場の反落を受けて前日に急騰した石油株などへの売りも重荷になりそうだ。一方、世界的な低金利環境の継続見通しなどを受けた相場の先高観が根強く、下値は限られると予想する。前日のNY市場でハイテク株が買い戻された流れを引き継ぎ、IT関連株が買われれば、地合いの支えになるだろう。
中国本土できょう、2020年12月の貿易統計が発表される。市場予想は米ドル建て輸出が前年同月比15%増(前月実績は21.1%増)、輸入が5%増(同4.5%増)。結果によっては相場の波乱要因になり得る。
13日のNY市場でダウ平均は小反落したものの、ハイテク株主体のナスダック総合は続伸した。下院でトランプ米大統領の弾劾に向けた審議が始まり、政治的混乱が懸念されたものの、バイデン政権の発足が間近に控えており、巨額追加経済対策期待が下値支援となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)が香港終値を下回った半面、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、AIAグループ(
01299)などが上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日の終値を約40ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。