6日の香港市場は上値の重い展開か。ハンセン指数は前日まで5営業日続伸し、約10カ月半ぶり高値で推移しているだけに、利益確定売りが出やすい状況。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めかかからず、世界経済が冷え込む懸念や、米中対立の激化に対する警戒感も重荷になりそうだ。日本時間の6日午前9時に締め切られた米ジョージア州上院決選投票の結果待ちで様子見ムードが広がる可能性もある。
香港市場で前日にニューヨーク証券取引所が中国の通信キャリア3社のADS上場を廃止する方針の撤回を表明したことが好感されたものの、外電は6日、トランプ米大統領がアリババ集団(
09988)の「支付宝(アリペイ)」、テンセント(
00700)の「微信支付(ウィーチャット・ペイ)」など8種類の中国製アプリを取引禁止の対象にする大統領令に署名したと報じた。政権交代を控えたトランプ大統領の駆け込み対中制裁に対する懸念が再び意識されそうだ。
5日のNY市場で原油高や強い経済指標を好感してダウ平均は反発。ハイテク株主体のナスダック総合は1%近い反発となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント、アリババ集団、AIAグループ(
01299)が香港終値を大幅に上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を約110ポイント上回る水準で寄り付くことになる。