30日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。終値は前日比2.18%高の27147.11ポイントだった。中国企業指数は2.05%高の10662.93ポイント。メインボードの売買代金は概算で1533億2000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、次第に上げ幅を広げた。中国指導部による規制強化方針を背景に週明けに急落したインターネット関連株を買い戻す動きが続き、相場の上昇をけん引した。海外メディアの取材に対して中国人民銀行(中央銀行)が29日夜、ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)傘下の金融会社、アント・グループが指示に従い、金融持ち株会社の設立に向けてプランを策定していると表明したことを受け、規制強化を巡る先行き不透明感が後退したもよう。本土市場で上海総合指数が3400ポイントを回復したことも買い安心感につながり、後場後半は一段高となり、心理的節目の27000ポイントに乗せた。終値は今年2月21日以来、約10カ月ぶり高値をつけた。
ハンセン指数構成銘柄では、アリババ集団が6%超、テンセント(
00700)と美団(
03690)が5%超の大幅続伸。前日に安かった医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)が5%超高となり、上場来高値を更新。電動工具大手の創科実業(
00669)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)も高い。半面、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)とチャイナ・モバイル(
00941)、石油メジャーのCNOOC(
00883)、中国本土系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)が売られた。
ハイテク関連の31銘柄で構成するハンセンテック指数は大幅に続伸し、前日比3.72%高の8295.37ポイント。半導体受託製造会社のSMIC(
00981)が11%超の大幅高。新たに副会長に就任した蒋尚義氏の協力を得て、極端紫外線(EUV)露光装置の購入についてオランダの半導体製造装置最大手、ASMLと交渉に入るとの見方が材料視された。ゲーム大手のキングソフト(
03888)、医薬品通販事業者の阿里健康(
00241)も急伸した。