29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.54%安の3379.04ポイントだった。深セン成分指数も0.53%安の13970.21ポイントと3営業日ぶりに反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8597億3600万元だった。
上海総合指数は総じて軟調に推移した。前場は前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、後場はマイナス圏に沈み、もみ合いながら下げ幅を拡大した。心理的節目の3400ポイント付近の上値抵抗が意識され、年末を前に利益確定売りが重荷となった。米財務省が28日に掲載したガイダンスで、中国人民解放軍と関係が深い企業の株式などの購入を禁じた米大統領令は対象企業の子会社や上場投資信託(ETF)、インデックスファンドなどにも適用されるとの方針を示したことを受け、資金の流出に対する懸念も地合いを悪化させた。
セクター別では、非鉄金属、石炭、電力が安い。酒造、自動車も売られた。半面、通信が反発したほか、港湾・海運、ソフトウエアサービス、電子・ITが堅調。
A株市場では、リチウム電池関連の寧波杉杉(
600884)、国軒高科(
002074)がストップ安。自動車メーカーの上海汽車集団(
600104)、広州汽車集団(
601238)、BYD(
002594)、自動車部品メーカーの華域汽車系統(
600741)も下げがきつい。非鉄金属の中国アルミ(
601600)、コンテナ大手の中国国際コンテナ(
000039)、酒造の張裕ワイン(
000869)が大きく売られた。半面、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)、完美世界(
002624)、通信設備大手の中興通訊(
000063)がストップ高をつけたほか、テクノロジー関連の用友網絡科技(
600588)、浙江大華技術(
002236)、不動産デベロッパーの緑地控股集団(
600606)が大幅逆行高を演じた。
上海B株指数は0.60%高の239.50ポイントと反発、深センB株指数は1.13%安の1062.67ポイントと3営業日ぶりに反落した。