9日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.31%高の26210.16ポイントだった。中国企業指数は0.31%高の10781.89ポイント。メインボードの売買代金は概算で2068億3000万HKドルと、大商いとなった。
ハンセン指数はおおむねプラス圏で推移した。前日の米株高やきょうの本土株高を好感した買いが優勢。引き続き、中国経済の回復期待を背景とした相場の先高観、相互取引制度を通じた本土市場からの資金流入などが支えとなった。ただ、香港で飲食店など市中感染の事例が伝わるなかで上値は限定的。後場に入ると、マイナス圏に沈んで下げ幅を広げる場面もみられたが、終盤に再びプラス圏に浮上してきょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国IT大手のテンセント(
00700)が3%台後半の上昇となったほか、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)や舜宇光学科技(
02382)が大幅高。取引所運営の香港証券取引所(
00388)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)も大きく買われた。半面、香港関連銘柄の九龍倉置業地産(
01997)や香港鉄路(
00066)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)が軟調だった。
中国企業指数構成銘柄では、ガス事業者の新奥能源(
02688)が5%近く上昇。広東省政府系コングロマリットの粤海投資(
00270)、「5G」関連銘柄の中国鉄塔(
00788)、不動産大手の万科企業(
02202)などが買われた。半面、中信証券(
06030)、中国郵政儲蓄銀行(
01658)、中国太平保険(
00966)など金融株の下げが目立った。なお、ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)は10%超上昇した。