29日の香港市場でハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ、続落して始まった。米中対立の先鋭化を警戒する売りに押され、寄り付きで心理的節目の23000ポイントを割り込んだ。トランプ米大統領が香港の自治を巡る中国の対応について29日に記者会見を開くと発表したことで、幅広いセクターで売りが先行している。

　指数は日本時間午前10時42分現在、前日比0.87％安の22930.62ポイントで推移している。個別では、朝方に第三者割当増資の計画を発表した吉利汽車（00175）が急落。国際金融銘柄のHSBC（00005）とAIAグループ（01299）、香港地場の新鴻基地産（00016）と新世界発展（00017）も大きく売られている。半面、前日大引け後に2020年1−3月期決算を発表した中国生物製薬（01177）が買われている。同業の石薬集団（01093）も高い。

　29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落スタート。トランプ米大統領が香港の自治を巡る中国への対応について29日に記者会見を開くと発表。米中対立の先鋭化に対する警戒感が高まっている。

　指数は日本時間午前10時41分現在、前日比0.20％安の2840.48ポイントで推移。セクター別では、保険、証券、貴金属が軟調。半面、酒造や医療などが買われている。

                                 始値    前日比    騰落率 (%)

 上海総合指数                  2835.58    -10.64     -0.37

 上海B株指数                    205.32     -0.18     -0.09

 深セン成分指数               10615.14    -38.35     -0.36

 深センB株指数                  859.25     -0.33     -0.04

 滬深300指数（CSI300指数）     3838.38    -18.25     -0.47