休場明け29日前場の香港株式市場でハンセン指数は大幅に反落。前場終値は前営業日比2.36%安の27289.55ポイントだった。中国企業指数は2.97%安の10650.43ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で683億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は全面安で寄り付いた。新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が収束する兆しが見えず、春節(旧正月)に伴う連休中に世界の主要株式相場が下落し、香港市場でも運用リスク回避の売りが膨らんだ。香港政府は28日、感染拡大を防ぐため中国本土との人の往来を制限する措置を発表。観光や小売り、運輸を中心に香港と中国本土の経済への打撃になると受け止められた。下落率は一時3%を超えたが、100日移動平均(前引け時点で27094.54ポイント)に迫る水準では下げ渋った。
ハンセン指数を構成する50銘柄のうち49銘柄が下落。中国建設銀行(
00939)や中国平安保険(
02318)など大型金融株が軒並み売られた。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)、不動産株の恒隆地産(
00101)と碧桂園(
02007)の下げがきつい。一方、安く始まった中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が上げに転じ、逆行高を演じている。