12日の中国本土株式市場で上海総合指数は3営業日ぶりに小反発。終値は前日比0.17%高の2914.82ポイントだった。深セン成分指数は0.11%安の9670.14ポイントと3営業日続落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3655億2900万元だった。
上海総合指数は方向感に乏しく、前日終値を挟んでもみ合った。前日に約1カ月半ぶりの安値を更新した後とあって、安値拾いの買いが相場を支えた。半面、米中通商協議を巡る先行き不透明感や、生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)、人民元建て貸付残高増加額など前日までに発表された10月の中国経済指標が総じて弱い内容だったことが重荷。指数は中盤に下げ幅を拡大し、心理的節目の2900ポイントを割り込む場面もあったが、下値の堅さを確認すると後場に同節目を回復した。
セクター別では、造船、製紙、石炭、宝飾品が高い。一方、貴金属、航空・空港運営が売られた。
A株市場では、LED用チップメーカーの三安光電(
600703)が大幅高。同社はきょう、湖南省長沙市政府系の投資組合や珠海格力電器(
000651)などからの出資を受け入れる第三者割当増資案を発表した。液晶パネル製造の京東方科技集団(
000725)、宅配大手の順豊控股(
002352)も買われた。保険大手の中国太平洋保険(
601601)、インフラ建設の中国鉄建(
601186)が堅調だったほか、養豚業者の牧原食品(
002714)が続伸した。半面、音声認識技術大手の科大訊飛(
002230)、スマホ部品の欧菲光集団(
002456)などテクノロジー関連の一角や家電大手の美的集団(
000333)、珠海格力電器が大幅に続落。産金の紫金鉱業集団(
601899)、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)も安い。
上海B株指数は0.11%安の259.58ポイントと3営業日続落、深センB株指数は0.15%安の907.78ポイントと続落した。