8日の中国本土株式市場で上海総合指数は反落。終値は前日比0.49%安の2964.18ポイントだった。深セン成分指数も0.22%安の9895.34ポイントと反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4494億3400万元だった。
上海総合指数は中盤までおおむねプラス圏で推移。米MSCIが指数へのA株組み入れ比率を拡大すると発表し、本土市場への資金流入期待が高まった。午前に発表された10月貿易統計も事前予想に比べ良好な結果と受け止められた。一方、米中貿易協議を巡っては、中国商務部報道官が「段階的な関税撤廃に同意した」と発言したことに対し、ナバロ米大統領補佐官が「合意はまだない」と否定。先行き懸念が意識されるなか、指数は後場に入るとマイナス圏に沈み、下げ幅を広げた。セクター別では、銀行が全面安となったほか、証券や保険が軟調。半面、旅行、電子部品、自動車が買われた。
A株市場では、大手国有銀行の中国建設銀行(
601939)や中国農業銀行(
601288)が安い。証券大手の中信証券(
600030)、ハイテク銘柄の三安光電(
600703)や欧菲光集団(
002456)、養豚業者の牧原食品(
002714)の下げも目立った。半面、自動車メーカーの広州汽車集団(
601238)や重慶長安汽車(
000625)が高い。家電大手の海爾智家(
600690)、音声認識技術大手の科大訊飛(
002230)が買われた。
上海B株指数は0.26%安の263.66ポイントと反落、深センB株指数は0.40%高の917.97ポイントと続伸した。