9日の香港市場でハンセン指数は反落して始まった。前日の米株安の流れを引き継ぎ、安く寄り付いた。トランプ米政権が中国の企業や政府機関など28団体に対して事実上の禁輸措置を適用し、8日はNY株式相場でダウ平均など主要3指数が大幅続落。香港市場でも米中対立の激化懸念から、10−11日にワシントンで開く閣僚級通商協議への期待が後退しリスクオフの売りが先行した。

　指数は日本時間午前10時43分現在、前日比0.52％安の25758.27ポイントで推移している。個別では、時価総額の大きい金融大手のHSBC（00005）や中国IT大手のテンセント（00700）が売られ、相場の下落を主導。HSBC傘下のハンセン銀行（00011）や取引所運営の香港証券取引所（00388）、中国銀行の香港子会社である中銀香港（02388）も安い。一方、台湾系製菓・飲料大手の中国旺旺（00151）や、公益事業者の長江インフラ（01038）、コングロマリットの長江和記実業（00001）など長江グループ株が買われている。

　9日の中国本土株式市場で上海総合指数は反落して始まると、節目の2900ポイントを下回る展開。トランプ米政権が中国の企業や政府機関に対して事実上の禁輸措置を適用すると発表したことが伝わるなか、あすから開催される両国の閣僚級協議への期待が後退している。

　指数は日本時間午前10時41分現在、前日比0.58％安の2896.79ポイントで推移。セクター別では通信、電子部品、酒造の下げが目立つほか、石油、旅行、保険などが軟調。半面、金属や造船の一角が上昇している。

　9日の深センA株市場では日本時間午前10時37分現在、�ﾄ英網絡（002517）が10.1％安と深センA株銘柄（ストックコネクト対象銘柄）の中で値下がり率1位となっている。深センA株銘柄の寄り付き下落率トップ10は次の通り。

◆深センA株銘柄（ストックコネクト対象銘柄）の寄り付き下落率トップ10
　更新時間：2019/10/9 10:37 （日本時間）

  銘柄名                          株価  騰落率

                                  （元） （％）

 1 �ﾄ英網絡（002517）              2.580 -10.10%

 2 蘇州金螳螂建築装飾（002081）    8.180 -10.01%

 3 北京弘高創意建築設計（002504）  3.460  -9.90%

 4 広州広電運通金融電子（002152）  8.890  -6.22%

 5 衆応互聯科技（002464）          8.990  -5.07%

 6 立訊精密工業（002475）         24.900  -4.96%

 7 STﾁﾝ州市金貴銀業（002716）      5.210  -4.93%

 8 安徽華信国際控股（002018）      0.200  -4.76%

 9 広東奥馬電器（002668）          7.020  -4.75%

10 恵州市華陽集団（002906）       10.700  -4.63%